un me

30歳になった

それなりにいろいろあった

覚えてることもあれば

忘れたこともたくさんある

そうして30歳になった

瑠美とのことはたくさん覚えてる

1ヶ月前

白いトップスに

薄いデニムをロールアップして

ナイキの白いスニーカー

その日瑠美は

大宮に友達のプレゼントを買いに行って

俺の車で日が暮れたあと

ざきちゃんが迎えに行ったんだ

それから

そんなふうにならないと思ってたことが

たくさんだった

俺は別れた日だった

瑠美と初めて会った日だった

それが全てなんだけど

俺はそれをいつまでも忘れないように

言葉に残しておく必要があると感じた

言葉に残して

当たり前じゃないことが

当たり前に感じそうなときに

俺は初心を取り戻したい

ずっとそれで失敗してきたから

瑠美と初めて会った日

瑠美はすぐに帰ると思ってたけど

瑠美は次の日まで一緒にいた

4人で雑魚寝して次の日の朝

瑠美を送って行ったんだ

飲みに行く約束をして

もちろん店はカチドキにした

たくさん話をした

瑠美はたくさん話をしてくれた

嬉しかった

それだけで満足だった

けど

次の店に行った

ピーカブー

地元のあの子に教えてもらった店

そこで話した

お互いにありかなしかの話

俺は酔っ払って

どっちでも良かったし

瑠美と楽しい時間を過ごせただけで

最高に満足だった

これから時間をかけて何かを

積み重ねていくのが瑠美のスタンスなら

それにあわせようと思ったし

そうでないなら

早めにジャッジをして欲しかったんだ

でも瑠美の出した答えは

俺にとって120点の答えだった

終電には帰らない

ありかなしならありだよって

そこからは夢の始まり

今思えば笑えることもあったけど

それは言葉にしたら野暮な話

そうして瑠美との日々が始まった

はじめての約束は富士見のららぽーと

次の約束は森林公園

その次は俺んち

そこで気づいたのは

俺の両親が家にいないタイミング

瑠美と初めて会ったあの日

両親が家にいたらあり得なかった

たまたま両親にとって初めての九州旅行だった

だから今こうやって

瑠美と一緒にいられてる

いろんな奇跡があった

当たり前じゃない

当たり前のように

気持ちは通じたけれど

こうなったことは

当たり前じゃない

俺の人生でもらえた一度のチャンスだと思ってる

だって

女として

人として

初めて

愛せる人だから

そして

そんな

特別な人なのに

俺のことを好きでいてくれる

そんな

優しい人だから

俺はこの出会いと運命と奇跡を

大切にする

前の彼女や今までの元カノや

今までいろんなことがあった女の子には

腹の底から感謝してる

だって

それがなければ

俺はここにいない

だって

それがなければ

瑠美は俺の隣にいない

そんな気持ち

瑠美には全ては伝えない

そんなに

特別な

出会いだったから

瑠美を大切にするだけ

瑠美を大切にする

なんでかは

瑠美には全部は言わない

言ったらまた

だめになるかもしれないから

だめになりたくないから

俺はおれの経験から

瑠美には細かいことは言わないで

目の前の瑠美を大切にするだけ

過去に何があったから

そうなったは説明しない

それは俺の経験がそうさせた

だから

今までよりも

目の前とこれからの瑠美を

愛していくだけ

気持ちのまま

素直に

愛していくだけ

それが

俺が

今までの彼女から

学ばせてもらったことだから

そうやって

出来ないで

悲しませたりとか

おわかれを決断させてしまったりとか

結局

うまくいかなかった理由だから

俺は

瑠美と

一緒にいたいから

そうできるように

俺のしてきた

限りある経験の中から

そう

決断してるだけ

正解か

また失敗かも

わからないけど

俺は30年間生きてきた生き様を

一番大切な人に伝えてるだけ