俺の生きてきた30年
その中で恋愛はとても重要な要素で
そしてそれは家族に繋がるから
そして子どもに繋がるから
そして次に繋がるから
そういうもの
*
今の俺には瑠美がいて
瑠美とのこの先が俺の選んだ道
後悔も悔いもなく
むしろ感謝してる
*
思い出すとしたら
今日久しぶりに会った
瑠美と出会うまで
今までで一番好きだったけど
男と女としてうまくいくことがなかった
*
きみ
*
あの頃から
目がぱっちりして
スタイルが良くて
元気そうで弱いきみ
メンヘラとかではなく
一生懸命だから
その分感じることも多いきみ
久しぶりに会って
改めて思った
きみはメンヘラじゃない
そう思えてよかった
俺と同じように
一生懸命生きてるから
感じるだけ
*
あの頃の話をしよう
なんて映画の始まりみたい
もう6年以上前か
俺のヘアースタイルは
肩くらいまでのミディアムヘア
両サイドと襟足は刈り上げてた
不良大学生のあの頃
愛車はバイト代で無理して買った
ワインレッドのノンスモークで
ベージュ革シートの30ウィンダム
*
ホイールは19インチ
今みたいに自分では選べなかったから
保育園から一緒の仲間にもらった
*
そんな俺のえんじ色の愛車
で
迎えに行く藤岡
あの頃のきみの家
新町の自衛隊前を
17号から右にそれて
川沿いを真っ直ぐに進む
家から40分?
人生で一番短い40分だった
だって
その40分の先には
きみがいたから
*
金色に近い茶色の髪
下品じゃないその髪
ファッションは西海岸
俺の好きだったウェッサイ
黒いコンバースがお似合いだった
*
今でも鮮明に思い出せる
思い出そうとすれば
いつでもあの頃が
宝石箱の中身のように輝く
過去の大切な時間として
*
きみから連絡が来た
だから
どうだってこともなかった
もう
俺には俺の人生
きみにはきみの人生
があるから
だけど
きみからの連絡は
あの頃も今も
変わらず
嬉しかった
それ以上は求めないし感じないけど
きみからの連絡は
あの頃も今も
変わらず
嬉しかった だけ
*
そんなきみと
11時から13時までの
限られた時間のランチ
俺には仕事があるから
あの頃にはなかったけど
*
あの頃みたいに
この先はないけど
ずっと一緒にいたかった
あの頃と同じ
きみにはきみの人生
俺には俺の人生
この先はない
だけど
この瞬間がずっと続けばいいと
俺は思ってた
きみもたぶん同じだったから
俺はいろいろなことを感じてしまったんだ
俺の人生において
きみとのこれからはないし
俺も望んでないし
きみも望んでない
俺は俺の
きみはきみの
人生があるってお互いわかってる
だから
あの頃と違って
どこまで立ち入って
どこまで深く関わっていいか
わかってるふりしてわからないでいる
*
今では俺には瑠美がいる
俺は瑠美のことを愛してる
俺は瑠美と俺の人生を全うする
*
きみもきみの大切な人がいて
大切な子どもがいて
もう引き返せないってわかってる
*
だけど
そんなきみと
再会して
お互い環境が変わって
その中で
変わらない思いを感じて
その思いを俺は
きみに伝えるわけにはいかないから
ここに残す
*
あの頃と同じように
文章にして
思いを残してるだけ
*
金色に近いけど
きれいなきみの髪
変わらず目はぱっちり
化粧は薄いのに
まるで濃いみたいに見える
灰色の丈のちょっと長いセーターに
ダメージジーンズ
*
あの頃
夜中にスケボーした
あの頃
一緒に大学に行った
あの頃
一緒に好きな車で
好きな曲聞いてドライブした
あの頃
俺の胸で泣いたきみ
一緒に自然と涙が流れた
あの頃の
きみの体温は
今でも胸に残ってる
あの頃
きみに起こった辛い出来事
あの頃
そんなこと忘れるように
一緒に乗ったバイク
あの頃
春の終わりの夜
青い草の匂いのする川辺
昼間は歩道のその道を
仲間と俺ときみ
3人で
二輪車で走った
あの頃
*
あれから
4年か5年ぶりか
もうお互い忘れたと思ってた
でも
お互い覚えてた
お互い必要としてた
でも
もう二人は二人の道を
引き返すことはできない
そんなこと
大人だからわかってる
*
mi
remember
the time
we are along side
mi
remember
the time
mi
love u
*
今では
きみに伝えていいこと
今では
ここに残していいこと
言葉を選ばなきゃいけない
*
だけど
思いは変わってない
きみのこと
好きだということ
かわいいと思うこと
俺のことを必要としていること
触れたいと思うこと
だけど
伝えていいことは選んでる
だって
俺もきみも
あの頃の
boy and girl
ではないから
*
きみのこと
好きだったで終わってた気がしてた
だって
きみが終わりにしたから
きみのこと
好きだったで終わってた気がしてた
でも
きみもあの頃と同じように
きみも
好きだったで終わってなかった
きみのこと
好きだったで終わろうとしてたのに
*
はじめて
あの頃の
きみの思いを
わかってあげられる気がしている
*
ここまで書いても
思いは感情は
言葉が溢れることに
きみの存在を感じる
それは今ではなくて
過去のきみの存在の大きさ
そしてその片鱗を感じた
今日この頃
*
あの頃
他の女の子と会う約束して
Twitterだったか?
今ではやっていないSNSに
におわせた内容を投稿した
そしたら
きみから連絡が来て
「今日は朝帰り?」
って
彼女でもないのに
そんなこと言ってきて
俺がどう思うかわかってたはず
そして
案の定
その夜に
きみを迎えに行った
*
でも
それまでと違って
なにか違う感情を持って
*
きみと集合して
車を南に走らせた
「ほんとに来てくれた」
そんなこと言うきみ
来させたのはきみ
と思う俺
そのやりとりと感情が幸せだった
*
黒いロングのワンピース
黒いサンダルタイプの
ウェッジソールみたいな足もと
髪の毛はあの頃もきれいな茶色
*
お台場の夜中
そこには若者が
「カップル羨ましい」
なんて周りの男女若者集団から言われた
カップルじゃなかったけど
*
東京の街
埼玉の俺と群馬のきみ
東京の街
そこには綺麗な夜景
夜のストリート
東京の街
そこで俺ときみを感じた
それからは
あっという間に過ぎ
暑い夏を越えて
渇いた秋
終わりの冬
*
暑い夏
俺の部屋
雨戸は閉じた
午後でも暗かった
夜から朝まで
朝から昼まで
俺の部屋は暗かった
*
昼過ぎにきみと二人
街にくりだす
デパートのエスカレーター
肩を組んで
デパートのご飯やさん
一緒に選んだ
今思えばなんでもないその時間
その瞬間が永遠に続けばよかった
*
デパートの帰りの駐車場
秋の乾いた風が
俺たちの夏の終わりを告げた
*
そして冬には
きみはきみの答えを出した
そして
俺はその答えを
一人、涙を流しながら
受け入れた
*
あれから
5年くらい
信じられない
止まったまま
また
思い出し
また
過ぎていく
記憶
*
俺は俺の道を
きみはきみの道を
これからもゆく
*
俺は俺の道を
きみはきみの道を
これからも
*