きみのためならかわれるきがする
わたしのことどれくらい好き
きみのその言葉に
的確な言葉は思い浮かばなかった
でも気づいたんだ
きみのためなら
自分の考えもかえられるくらい
きみのことが好きだって
今までは
相手のことより自分のことだった
自分の考えだけを大事にしてた
だけど今は違う
自分の考えは今でもある
でもきみの考えを
聞いて寄り添うことができる
俺にとっては大きなこと
それくらい
きみのことが好きだ
それくらい
好きだよ
瑠美
*
七夕 短冊 星に願い
やっと俺も30歳になって
相手を思う気持ちとか
素直さだとか
やっとわかってきた
やっとわかって
行動できるようになった
優しさとは
好きという気持ちは
相手を思う気持ち
相手を思い
自分にできることをする
相手を思っていても
自分にできることをしなきゃ
それは伝わらないに決まってる
それは行動にして伝えること
言葉にして伝えること
感情が表情になって伝わること
*
俺は俺なりだった
相手に伝わって初めて変われたってこと
俺は俺なりだった
だからきっとうまくいかなかった
今は変われてるかな
変えようと頑張ってる
今までに感謝してるから
俺の過去のためにも
今をより明るくできるように
俺は自分を変えて自分が笑う
そして目の前の大切な人を笑顔にする
それが俺の役割
そしてそれを俺の子どもに伝えることが
俺の役割
それが俺の生きる意味
そのために働く
そのために生きる
そのために繋げる
*
るみちゃんと幸せになれますように
けいちゃんと幸せになれますように
七夕 短冊 星に願い
*
このまま
言葉
文章
詩
きみへの言霊
*
きみの横顔が好き
きみの笑顔が好き
きみのふとした瞬間のまぬけな顔が好き
暗闇のきみの顔が好き
俺の隣のきみが好き
*
俺も完璧じゃない
きみも完璧じゃない
だから
俺はきみの全部が好きだ
きみがきみなら
俺はそれで十分
きみのこと好きな理由だ
きみが病気になっても
きみが寝たきりになっても
きみが精神異常になっても
俺はきみをこれからもずっと好きだ
*
俺の母ちゃんは乳ガンをきっかけに
気持ちの浮き沈みが激しい
きっと病気だ
だけど
親父はずっとそばにいて
なにも文句も言わず
ただ母ちゃんの横にいる
良いときも悪いときも
それが俺が見てきた
俺が見てる愛情
男と女
夫婦
*
俺にとって瑠美は
たとえ
しゃべれなくなっても
体が動かなくなっても
瑠美が瑠美なら
一緒にいたいと思える
そんな存在
*
83412640
ごめんね
俺が生きてきた30年
まっとうなストーリーではなかった
ごめんね
日の当たる思い出じゃない
暗闇でもなかった
木漏れ日とミッドナイト
*
クリーンじゃなかった
だから真っ黒い人たちに目がいった
でも暗闇に行くには勇気がなかった
俺たちはそんな仲間たち
みんな心は純粋だったから
*
俺たちは田舎の心の優しい少年たち
田舎の不幸な不良たちではなかった
でも田舎にいたから
不良と優しさの間を俺たちは
葛藤してやってきたんだ
みんな心の底は優しくて
その優しさだけで生きていけるのに
きっとそんな自分に照れてたんだろう
不良とは
優しさのことではないかしら
太宰治の言葉
俺はその言葉に自分を重ねた
何もない不良ではなかった
ただの優しい不良だった
*
タバコ
安いお酒
女の子
バイク
手持ち花火
改造車
時々
時々
ハーブ
夜中の
コンビニ
ドンキ
心霊スポット
廃墟
チンピラ
やくざ
あの頃の思い出
*
ストリート
今でも多いイリーガル
そんな恐怖と隣り合わせ
木漏れ日から暗闇をのぞく好奇心
暗闇と木漏れ日の違いを感じる日々
そこにあったのは
生まれ持った優しさ
俺たちは
優しい不良
優しさだけじゃ照れくさくて
何も持たない不良にはなれなくて
中途半端な
優しい不良だった
まわりにいたイリーガル
わかりあえなかった家庭環境
うちに秘めた優しさ
与えてくれたパパとママ
大人になってもいてくれたパパとママ
大好きなパパとママ
*
ごめんね
そうやって生きてきてしまった
だせえけど心の中でいきってきた
だせえけど
真面目になんてできなかった
中学校のときの制服の裏地は紫色
親父からもらった
タイトな学ラン
タグには意味のわからない
こっそり
素行の良い中学校で着る
親父がくれた
裏地が紫色のタイトな学ラン
*
それが
優しい不良だった
俺の思い出
心の中でいきってた
優しい不良の俺
*
はじめてのあの日
2年3ヶ月
きみといた
大人になった俺
大人のきみ
*
その2年3ヶ月のはじまりは
本庄のあの店
BMWのE60で迎えに行った
俺のはじめてのBMW
シルバーのボディ
ノンスモークガラス
ベージュの皮シート
サンルーフ
20インチの黒のホイール
*
あの頃のきみは女として好きだった
人としても好きだった
それがいつからか変わった
*
本庄の居酒屋でおいしいものを
たくさん食べた
お金なんて気にせず
食べたいものを頼んだんだ
お酒もたくさん二人で飲んで
最高だった記憶
*
そのあとは
はじめての夜
自然だった
きみはたしか
次の日ボードに行く予定で
朝が早かったっけ
*
それからデートを重ねて
キスをしようとしたときにきみは言った
できないって
あいまいなこの関係じゃできないって
そこで俺はきみにちゃんと伝えたんだ
付き合おうって
*
今でも覚えてる
足利の織姫公園
帰りの車の中
俺の左手を握るきみの右手
*
それから月日が経ち
いつ
どこから
歯車が狂ったのかな
俺も
はじめてだったんだ
ちゃんと結婚とか意識して付き合うの
ちゃんと結婚とか意識して働くの
だから
はじめての状況で
わからないことや
かたよった考えになっていったんだ
*
俺はきみとの先を考えていた
目先よりも長い先を
でもきみは
目先の俺の態度や言動を疑った
この先のだれのために頑張ってるの?って
俺からしたら愚問だった
決まってんだろ?って
*
そうやって
いつからかずれていったんだ
おやすみを言われて
はーいと言ったら
おやすみと言わされたりとか
そういう小さなずれだったんだと思う
きみの感覚
俺の感覚
きみは間違っていなかったし
俺も間違っている気がしなかった
ただ
お互いをわかろうとする気持ちが
きっとお互い足りなかったんだ
*
最後はきみが限界を感じたことがきっかけ
必死に説得したけど
もう俺がきみの気持ちを動かすことは
できなかった
きみの前ではじめて
涙を流した
けいちゃんも泣くんだねって
ずっと前からきみは泣いていたけど
そんな当たり前のことも
きみの前の俺は
してこなかったんだ
*
それから
俺は前を見て生きていくことを決めた
それからまた
はじめてあの日が来た
瑠美との始まりが
あったかい体温とともに
*
un me
30歳になった
それなりにいろいろあった
覚えてることもあれば
忘れたこともたくさんある
そうして30歳になった
瑠美とのことはたくさん覚えてる
1ヶ月前
白いトップスに
薄いデニムをロールアップして
ナイキの白いスニーカー
その日瑠美は
大宮に友達のプレゼントを買いに行って
俺の車で日が暮れたあと
ざきちゃんが迎えに行ったんだ
それから
そんなふうにならないと思ってたことが
たくさんだった
俺は別れた日だった
瑠美と初めて会った日だった
それが全てなんだけど
俺はそれをいつまでも忘れないように
言葉に残しておく必要があると感じた
言葉に残して
当たり前じゃないことが
当たり前に感じそうなときに
俺は初心を取り戻したい
ずっとそれで失敗してきたから
瑠美と初めて会った日
瑠美はすぐに帰ると思ってたけど
瑠美は次の日まで一緒にいた
4人で雑魚寝して次の日の朝
瑠美を送って行ったんだ
飲みに行く約束をして
もちろん店はカチドキにした
たくさん話をした
瑠美はたくさん話をしてくれた
嬉しかった
それだけで満足だった
けど
次の店に行った
ピーカブー
地元のあの子に教えてもらった店
そこで話した
お互いにありかなしかの話
俺は酔っ払って
どっちでも良かったし
瑠美と楽しい時間を過ごせただけで
最高に満足だった
これから時間をかけて何かを
積み重ねていくのが瑠美のスタンスなら
それにあわせようと思ったし
そうでないなら
早めにジャッジをして欲しかったんだ
でも瑠美の出した答えは
俺にとって120点の答えだった
終電には帰らない
ありかなしならありだよって
そこからは夢の始まり
今思えば笑えることもあったけど
それは言葉にしたら野暮な話
そうして瑠美との日々が始まった
はじめての約束は富士見のららぽーと
次の約束は森林公園
その次は俺んち
そこで気づいたのは
俺の両親が家にいないタイミング
瑠美と初めて会ったあの日
両親が家にいたらあり得なかった
たまたま両親にとって初めての九州旅行だった
だから今こうやって
瑠美と一緒にいられてる
いろんな奇跡があった
当たり前じゃない
当たり前のように
気持ちは通じたけれど
こうなったことは
当たり前じゃない
俺の人生でもらえた一度のチャンスだと思ってる
だって
女として
人として
初めて
愛せる人だから
そして
そんな
特別な人なのに
俺のことを好きでいてくれる
そんな
優しい人だから
俺はこの出会いと運命と奇跡を
大切にする
前の彼女や今までの元カノや
今までいろんなことがあった女の子には
腹の底から感謝してる
だって
それがなければ
俺はここにいない
だって
それがなければ
瑠美は俺の隣にいない
そんな気持ち
は
瑠美には全ては伝えない
そんなに
特別な
出会いだったから
瑠美を大切にするだけ
瑠美を大切にする
なんでかは
瑠美には全部は言わない
言ったらまた
だめになるかもしれないから
だめになりたくないから
俺はおれの経験から
瑠美には細かいことは言わないで
目の前の瑠美を大切にするだけ
過去に何があったから
そうなったは説明しない
それは俺の経験がそうさせた
だから
今までよりも
目の前とこれからの瑠美を
愛していくだけ
気持ちのまま
素直に
愛していくだけ
それが
俺が
今までの彼女から
学ばせてもらったことだから
そうやって
出来ないで
悲しませたりとか
おわかれを決断させてしまったりとか
結局
うまくいかなかった理由だから
俺は
瑠美と
一緒にいたいから
そうできるように
俺のしてきた
限りある経験の中から
そう
決断してるだけ
正解か
また失敗かも
わからないけど
俺は30年間生きてきた生き様を
一番大切な人に伝えてるだけ
*
良い日、旅立ち
きみのアパート
あの頃は毎日そこが帰り道
きみのアパート
きっとこれが最後
忘れ物を取りに
もう夜も遅かったから
早寝のきみに支障を
きたしたくなかった
だから話す時間はなかったから
向かう車の30分
電話で話す時間にした
俺は自分の気持ちを伝えた
きみがいなくなった穴は
誰にも変えられないから
寂しさはもちろんあるけれど
前を向いていくことを決めたのは自分だから
責任持って俺はこれからを大切にするよ
と
そしたらきみは
そんなこと
思うんだねって
あなたは感情を隠すじゃないって
だから
そんなことを思うなんて
びっくりだって
悲しそうに
泣くのを
我慢してたのに気づいたよ
俺も
涙が流れないように我慢して
電話をしてた
もうお別れを決めて
俺は瑠美を幸せにしたい
瑠美に会えたのもきみのおかげ
だから
感謝してる
けど
そんなに簡単なことじゃないから
いつも
考えないように
努力してる
だって今まで2年3カ月
死ぬ気で一緒にいたんだから
誰にも言わない言葉を
誰にもわかない感情を
誰にも言ってはいけない言葉を
きみにしかわかない感情を
きみに伝えてきたんだから
そりゃあ
あいた穴は大きいに違ってる
だけど
そんな俺をきみは想像してなかった
俺だって人間だからさ
そういう感情はあるよって言ったら
びっくりしてたね
それがわかりあえなかった
ずれ
それが伝わらなかった
ずれ
きみは悪くない
俺も悪くない
ただ
お互いにとってお互いでなかったんだ
離れると
一緒にいた記憶を思い出して
なぜだか
美化してしまうね
その当時
大切にできなかったくせに
なぜだか
美化してしまうんだ
でも今は違う
瑠美と見る景色を永遠にしたいから
瑠美といる時間を大切にしたいと思う
ずっと一緒にいたいから
ずっと一緒にいる方法を考えている
ずっと一緒にいたいから
ずっと一緒にいる方法を考えている
それがすぐに来るように
瑠美が不安にならないように
そんなことを思っている
一つの恋が終わった
終わりは始まり
始まりは永遠に近づいている
俺が死んだら
瑠美と一緒の墓に入れてほしい
瑠美が死んだら
俺も一緒の墓に入れてほしい
そんな気持ち
そんな
優しい
気持ち
*