水は空から来て
山に降り
川になって流れ
海に続く
また
水は空から来て
山に降り
川になって流れ
海に続く
*
命もまた同じ
命もまた繰り返し
また戻り
また終わる
*
月日は百代の過客にして
また行き交う年もまた旅人なり
*
俺に与えられた今は
どこからか流れてきて
そして
また過ぎていく
*
その流れから見る景色は
俺の目にのみ映る
繰り返し
流れながら
その一瞬は
たった一つ
*
たった一回しか
流れることのできない
一生という人生の流れ
淀んで
留まった時もあった
流れ流れて
ひとひらの花びらには
気づきもしなかった時もあった
そして今
きみとふたり
流れるこの川
俺が必ず守る
なにがあっても
流れが急で
右往左往
ぶつかりながらでも
俺は俺のふところのきみを守り
そして
ふたりの命が生まれたら
もっとふところを大きくして
必ず守る
*
そうやって守られてきたから
そうやって守っていくだけ
そしてそれを伝えていくだけ
*
水は流れる
命は流れる
そして繰り返し
そして伝わる
俺という今へ
*